結婚は社会的な約束事
「結婚は社会的な約束事である」という認識は、周知の事実ではありますが、実際はそのような意識は薄れてきているのが現状です。二人が同等に、お互いに対する愛情や親近感がある内は良好な関係を保てるのですが、ひとたびそのような感情を失うと、結婚は二人だけの約束事で、“個”の幸せの方が大切という意識の方が強くなり、離婚のもたらす周り(家族・友人・仕事関係など)への影響はあまり深く考えません。
"結婚"は、役所に届出さえすれば、実際には紙一枚で法的に夫婦関係が成立します。これ自体、結婚が社会的な約束事である証拠ですが、矛盾しているのは、このような形でスタートするカップルはまだ少数派で、ほとんどのカップルは、規模の大小は別として、その形態(キリスト教式・神前式・その他の宗教等)は異なるにせよ、結婚式をすることにより自分たちの生活をスタートさせます。これは、結婚が単に二人だけの約束事でないということを、当人自身感じていることを物語っているのです。
離婚の多い米国では、離婚対策として、結婚前のカップルに対し、既婚カップルをメンターとしてつけたり、様々な結婚に対する「心の準備」プログラムを提供し、そのようなプロセスを経て、結婚生活をスタートするよう社会全体で取り組んでいます。でも、日本ではこうした取り組みをするカップルはまだ少数派のようです。
結婚に関する法律
結婚は法的にいうと一種の"契約"であるとも言えます。
日本国憲法の第24条では、以下のような項目があります。
「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」
また民法の第739条でも、
「婚姻は、戸籍法の定めるところによりこれを届け出ることによって、その効力を生ずる。」
と定められています。結婚が一種の"契約"であるとすると、このような"契約"を交わすことは、同時に「社会的責任を負う」ということにつながります。
最近では、結婚を極めて「個人的なこと」として受け止め、「結婚=社会的出来事」であると考える人が少なくなってきているように見受けられます。でも、人は一人では生きてゆけない存在…夫婦二人だけでも生きてゆけません。二人は「社会の中にある二人」であり、結婚後の生活も「社会から切り離せないところにある」ということを常に忘れずにいたいものです。
|